死球マントラ

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『赤目四十八瀧心中未遂』 (2003) 荒戸源治郎

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女が男と心中するのを未遂するのです。いや男が女と心中するのを未遂するのです。つまり赤目四十八瀧というところで男女が心中未遂する話ですそのままです。でも赤目四十八瀧という場所がどれほど死に場所に適した“この世の外”的な世間と超然と隔絶された幽玄の極致とでも形容すべき風景が広がる自殺スポットとして描かれて目眩く奇々怪々蜉蝣の死の旅路としての気が滅入る苦悩と苦悶の長距離移動の物語かと思いきや実はそうではなくてその選んだ死に場所の地理とは町から電車でちょっとそこまで的な軽い日帰り感覚の場所であったりでそこってふつうに観光客がいたりして全然浮世離れしてるところではないというそれはまるで土管に監禁されたくそでかい蛙が象徴するように決して日常から逸脱するところではないということであってつまりは日常から逸脱したその時に死が訪れる法則(土管の外に逸脱した蛙は死にます)が理解されます。でも女にとってはその距離でさえも日常から解き放たれるかのようでもあるという不幸ぶりもまた覗える悲しい話です。しかしその“この世の外へ”という望みが叶うこと無くせっかくの死に場所への旅もそこが日常生活の延長に他ならない“この世”の中そのものであるという厳然たる事実をまえにぼくらはこの心中の旅の結末を自ずと知る事になるのですだから日常感覚が蔓延る赤目四十八瀧では平然といつもどおりのふたりの食事がなされ足元は当然のように日常と変わらぬ下駄とサンダルそれは歩行困難確実だろうにでもそれは2人とも“この世の外”に足を踏み入れているわけではないという証明でもあって当然なのです。ということでだいたいにして俺ならこんな女と逃げる気が起きないので成立しない話なのですがというか基本的にこの女次第でその人なりに成立するかどうかという問題のような気がしますけどなんか汚かったよありとあらゆる場面が。なんかドアップとかくそっぽいんだけどそれ何故する76点
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