死球マントラ

全員しぬまで人形かぞえる

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『叫』 (2006) 黒沢清

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これこあいのは僕たち怨まれるにしてもいつでも正当な理由で怨まれるかはわからないということであって言い掛かりもほどほどにしてくださいってお願いしたくなるような理由で怨まれることによる恐怖映画でした
なのでこのたまさか呪われてしまうというあくまで呪う側の利己の純然たる追求といった様式は、概観はレトロな怪談のそれを踏襲していながらもその怪談における最重要項目である、わたくし甲はいかにして乙である当事者を怨むに至ったか、そして甲が乙に対し100万倍にして復讐するにあまりある充分に正当な理由を保持しているほどにこれほどまでに乙は甲に対しこんなにもひどかったという事実を検証していく、つまりは遡ることに意味がある物語システムであるのに対してこの映画にあるのはその怨むに値する強力な動機付けをもっていないことの怖さと、遡ることでますます納得感がうしなわれていくという新感覚が描かれていて更に理不尽さがかもしだしていくのでとても困る内容でした
つまりはたまさか通りがかっただけとかおもわずとか気に食わないといった被害を被る側の当人にとっては計りし得ない次元での思惑、それは思いつきだけでいつのまにか殺されてしまうこともあり得ることの恐怖、他人には些細な理由でもってしても本人がそう思ってしまったら最後、それを正す術は残されていないことの絶対的な思想性とか万能感のごときものが備わっていないことの生身感がぎゃくにおそろしいっていうことでした
なのでたとえば知的障害の幽霊とかあたりかまわず行動してしまったらこわいとかつまりそういうレベル87点
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